ブラジル豆知識
ボリビア人が歌うとき

ボリビア人ミュージシャン

 最近、セントロ周辺にボリビア人のミュージシャンが頻繁に出没するようになった。彼らは親切にも誰が見てもインディオだと分かるメイクを施し、コスチュームを着て、やはり誰が聞いても民俗音楽だと分かる曲を演奏し、通行人の足を止めている。格好といい、音楽といいあまりにもあからさますぎてちょっとびっくりしてしまうが、ブラジル人には受けているようである。その場で路上の観客にCDを売ったり、チップをもらったりして結構稼いでるようでもある。

  演奏といっても彼らの場合、スピーカーを地面に置き、伴奏の大部分は機械任せで、そこに縦笛の音色を乗せるだけ、という至ってシンプルなパフォーマンスである。そしていろいろな曲がある中で必ずやるのが「コンドルは飛んでいく」で、これをプレイすれば観客は「知ってる知ってる、この曲知ってる」と喜ぶ仕組みになっている。今まで色々なところでボリビア人ストリートパフォーマーを目にしてきたけれど、やはりその誰もが「コンドルは飛んでいく」を吹いていた。ボリビアではお母さんたちが子供たちに「高校ぐらい出ておきなさい。高校さえ出ればなんとか食べていけるから」と、教科書を渡すのではなく、「『コンドルは飛んでいく』ぐらい吹けるようになりなさいよ。それさえできれば食べていけるから」と縦笛を渡してるんじゃないかという気がしてならない。