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ブラジルで洋服店に行くと、自分に合ったサイズが見つからないことが多々ある。Tシャツなど上に着るものならまだしも、ズボンとなると腰やお尻の幅が日本人とブラジル人では雲泥の差があるようでなかなかフィットしない。特に痩せ型の日本人女性にとっては切実な問題である。せっかく買ったはいいけど、どうもしっくりこない、ではどうしても損した気分になってしまう。
そんなとき行くのがコストゥレイラ(costureira)と呼ばれる裁縫店である。ブラジルでは基本的に洋服店内ではすそ上げなどのサービスをしてくれない。そのため人々はサイズの合わない服はみんなコストゥレイラに持っていくのである。となると需要は十分すぎるほどあり、当然、あちこちで店を見かける。多くの場合、店は中年のオバさんがやりくりしており、針仕事の好きな主婦が趣味が高じて始めた、というような気軽な気配がある。対応もいわゆるビジネスライクなものでなく、近所の人と話しているかのようなフレンドリーな対応が心温まる。こういう庶民的な店はお金の勘定も決まってゆるく、交渉次第でいくらでも値下げしてもらえる。その代わり縫い目が粗かったり、糸がほぐれたり、あるいは約束の期限までに注文が仕上がっていない、というぐらいではあまり偉そうにクレームを付けられないような面もある。中にはあまり記憶力が良くないうえ、整理整頓ができない店主もいて、客の顔と受け取った服が一致せず、どこに誰の服を置いたか分からなくなるなんてこともあり、「探しておくからまた今度来てちょうだい」などと言われてしまう。しかしそんな全てがなんとも平和な光景で、またとても微笑ましく、ブラジルでもやはりオバちゃんたちのパワーには圧倒されずにはいられないのである。
 
アットホームな裁縫店
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