これが非常口のサイン、
緊急時のために気にかけておこう
 ブラジルで外に非常階段が付いているビルを今まで一度も見たことがない。どこのビルに行っても必ず非常階段は建物の中と決まっている。ひどいところだと非常階段すら存在しないところもある。とりあえず普通の階段さえあればいいと思っているのか、この国では非常階段と通常の階段の違いが明確になっていないのだ。

 日本では火事や地震のためにマンションや団地にもちゃんと外に非常口が設けられていてデパート、ホテル、映画館にも設置されているのが当たり前。設置していなければ何かあったときに経営者が防災義務を怠ったとして処罰されたりもする。しかし地球の裏側のブラジルでは高級宿泊施設やショッピングセンターですら非常口は建物の中。
  試しにショッピングセンター内で“非常”階段を下りてみると、見事に1階のフロアーに出た。それも入り口からかなり離れた場所に。この場合、1階が火の海になっていたらまず助からないだろう。

  では一体なぜ住宅にもホテルにもビルにも階段は中付けなのかというと、やはりここでも治安の問題が顔を出す。どうやら最大の理由は泥棒や強盗などに対する“安全”を考慮してのことらしい。このことからもブラジルでは防災より、防犯の方が遥かに優先されていることが分かる。
  もしこの国で日本のように頻繁に地震が起こったらこうはいかないだろう。天災が少ないのが何よりの救いだ。

どのビルにもあるべきはずの非常階段がない