「歩行者優先」、日本では誰もが守っている交通ルールもさすがにブラジルまで来ると通用しなくなる。歩行者が道を渡っていようが猛スピードで車が突き進んでくるのが当たり前というこの国では誰もが感覚的に「自動車優先」と理解しているはずだ。自動車優先ともなれば歩行者の心持ちもかなり違ってくる。まず青信号=安全という観念が消滅する。青だろうとボケッとしていたら右左折しようとしてくる車にぶつかる可能性があるからだ。そうじゃなくても信号無視するドライバーも結構いる。もっとひどいのになると逆走したりなんかする。とにかくどこから車が飛び出してくるのか分からないので道路を横断する際には前後左右に加えて斜め前や斜め後ろまでを確認しなくてはならないほどだ。

こんなに大勢で横断歩道のないところを渡ったりもする
ではこの国の歩行者はいつもビクビクしているのかというと一概にそうともいえない。もちろん安全なタイミングをしっかり待ってから行く確実派の人はいる。しかしスレスレのところを軽い身のこなしで渡っていくド根性派の人の方が比較的多いような印象を受ける。歩行者がいようとお構いなしで突っ走る運転手も運転手だが、車がいようとお構いなしに道を突っ切る歩行者も同じように無謀なのだ。
歩行者と運転手だけじゃなく信号もまた厄介そのもの。ブラジルの歩行者用の信号は日本と違って青ではなく赤が点滅する。そして点滅が終わるとそのまま赤になる仕組みになっている。また、点滅してから赤になるまでの時間が日本と比べると異常に短く、点滅中に横断しだしたら渡りきる前に必ず赤に変わってしまう。そのうえ時間差信号ではないためこちら側の信号が赤になった瞬間に反対側が青に変わり、ロケットスタートで発進してくる車に轢かれそうになる。道路横断の際には赤が点滅したら渡るのをきっぱり諦めるか、そうじゃなかったら全力疾走で渡りきってしまうしかないのだ。こうなるともはや行くか行かぬかの「勝負」の世界。歩行者優先が自動車優先に変わっただけでこうまで気が抜けなくなるかと思うと悲しいばかりだ。
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| これがブラジルの歩行者信号 |
赤が点滅したら要注意 |
押しボタン式信号もあるにはある |
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| タイミングを見てから |
一気に行くのがコツ |