日曜日の午前中にとある公園に行くと、大勢の人々が音楽に合わせて一斉に体を動かしていた。一瞬テンポの遅いダンスのように思えたが、よく見るとそれは太極拳だった。中国人の先生のゆったりとした振り付けを見ながら30人ほどの参加者たちが見よう見真似で手足を上げ下げしている。そのほとんどがブラジル人(非中国人)だ。逆の手足を動かしている連帯感のない人。先生顔負けの滑らかな動きを披露する人。下は20代の若者から上は60代ぐらいの年配の人まで幅広い年齢層の人たちが思い思いにエクササイズに励んでいた。

天に向かって手を突き上げる謎の集団 参加者はほとんどがブラジル人

 太極拳といえば中国である。そういえば最近サンパウロでは中国系の移民が増えたような印象を受ける。中華料理屋もそこら中にできたし、中国語を教える語学学校だってある。カンフーを習える道場も存在する。それに加え市民の憩いの場である公園で太極拳のクラスが行われているとなると、中国の文化も上手くこの町に溶け込みつつあるといえるのではないだろうか。

先生の動きに合わせるのは大変 それでも結構揃ってます

  移民百年を目前にしている日本の文化はあえていうまでもなくサンパウロ、いやブラジル全土で浸透した。連日日本のアニメはTV放映されているし、漫画は売店で普通に売られている。柔道や空手をやっている人は全国に大勢いてレベルもかなり高い。そもそもなぜブラジル人はアジアの文化をこれほど歓迎してくれるのだろうか?

こちらはカポエラ 動きはこっちのほうが
断然アクロバティック
高齢者にはちょっと無理かも

 太極拳のクラスが行われていた同じ公園で偶然にも同じ時間帯にカポエラのグループが活動していた。不思議と太極拳のクラスのほうが圧倒的に参加者が多かった。そしてカポエラのほうにアジア人は一人もいなかった。ブラジルに住むアジア人こそ本当はもっとブラジルの文化を受け入れるべきなのかもしれない。