交通手段、ステータス、ファッション、もしくはその全てを満たす魔法の道具。費用は高いけれどあればあったでやっぱり便利。行動範囲は広がるし連休にもなればビーチまでひとっ走りで行ける、、、、そんなことを考えながら無理をしてでも自動車を所有している人がたくさんいる。以前と比べローンを組むのが簡単になった昨今では低所得者も長期の支払いプランを利用してマイカーを購入できるようになった。そのせいか交通量は大都市を中心に急増中。サンパウロ市を走る自動車の数は600万台を超えたと言われている。

【ブラジルで最も売れている自動車トップ10】
順位 メーカー ブランド 販売台数
1. フォルクスワーゲン Gol 24万3137
2. フィアット パリオ 22万1745
3. フィアット Mille 12万8522
4. シボレー セルタ 12万6250
5. シボレー コルサセダン 11万6020
6. フォルクスワーゲン Fox 9万9499
7. フィアット シエナ 8万8731
8. フォード フィエスタ 6万8021
9. フィアット ストラーダ 6万1327
10. シボレー プリズマ 5万4607
Fast Driver 2007年調べ)
 ブラジルには世界の大手自動車メーカーがこぞって進出しており、国内の自動車生産台数は世界のトップ10入りを果たしている。国家自動車製造者協会(Anfavea)によると2007年にその数は297万台に達した。国民にとって車の交通量が増えることは煩わしい悩みの種でも自動車業界にしたらウハウハでしかない。経済が成長を止めない限り今後も自動車は売れ続け、増え続けるのだ。
 そんなノリノリのブラジル自動車業界で一番売れている車種は日本で大人気のトヨタ・カローラでもなければアメリカで大人気のフォードFシリーズでもなくフォルクスワーゲンのGolだそうだ。ブラジルでは日本車の人気はまだまだ低く、代わりに欧米のメーカーが幅を利かせている。人気自動車ランキングではフォルクスワーゲン、フィアット、シボレーなどのブランドが上位を独占しているのが現状だ。

 Golはブラジルで製造され、日本では発売されていないいわば日本未投入モデル。ブラジルでは1987年から2007年までの20年間国内販売台数でトップを独走している超人気自動車だ。車体やデザインは至ってシンプル。性能が良く値段がリーズナブルというのが人気の秘訣らしい。名前の由来はサッカーの「ゴール」だそうで、なるほど国民にこれだけ愛されているのも納得がいく。それにしても車までサッカーと結びつけてしまうところはさすがブラジル。日本だったら「あまりにもヒネリがなく単純すぎやしないか」と幹部からクレームが出てきそうなものだが、ここではその単純さが逆にいいのである。フォルクスワーゲン・ブラジルが開発した自動車の中には他にも「ブラジリア」というブランドがあり、首都の名前を商品名にそのまま利用してしまうおうといった単純さがここでも遺憾なく発揮されている。日本のメーカーもブラジル市場においてはむしろあまり考えないほうがいいのかもしれない。

町では旧式のGol(左)や最新のGol(右)をあちこちで見かける
ここにも あそこにもGol