日本人と比べるとブラジル人は手先が不器用だと勝手に思い込んでいたが、一概にそうとも言えないことがブラジルの工芸品の数々を目にして分かってきた。きめ細かさには欠けても器用さは感じられる、そんな作品が少なくないのだ。細かさは性格を表すが技術を表すものではないと思う。しかしこれが器用さとなると、どこかスキルと直結している感がある。その点ブラジルの工芸は多少大雑把であるものの、しっかりとした技術に支えられている印象を受ける。

 ブラジルでも工芸はやはり地元の歴史、文化、習慣に基づいており、土地柄が作品に反映されるようである。となるとこれだけ大きな国だからその多様性は計り知れない。東西南北それぞれの場所に移民の伝統を受け継いだもの、昔その場所で生活していたインディオが伝えたものなど、独自のスタイルが確立されているのだ。

 ブラジルを旅していれば至るところでそういった地域密着型の独自の工芸品を目にすることができる。また、わざわざ田舎まで行かなくても工芸品を集めた市や展示会がサンパウロのような大都市でも開かれるので都会でも個性豊かな作品に出会える。海外旅行をしているとき、お土産に何を買っていけばいいのか困るときがあるが、そんなときは迷わず工芸品を買って帰ったらいい。値段もそれほど高くないし、なんていっても日本には売っていない珍しいものばかりなのであげればきっと喜ばれるに違いない。ブラジル各地の工芸品を集めて、コレクションにするのも悪くないだろう。

粘土で作った人形 ワラと木でできた“最後の晩餐”